• テキストサイズ

イケメン戦国〜未来を夢見る〜

第13章 〜13〜





そんな話をしていると、三成くんがお茶を持って帰ってきた。


「お待たせいたしました」

「ああ、悪いな」

「ありがとう」


そう言って私はお茶を飲んだ。
だが、あまりに濃くて渋い顔になる。
一口飲んだ秀吉さんも、眉間にシワを寄せている。


「……三成。なんだこれは」

「???お茶……ですが?」

「茶葉の入れすぎだ。本当にお前は何回やってもまともに茶を入れられねぇな」


秀吉さんが呆れたように言う。
すると、三成くんが先ほどと同じ、子犬の様な表情でしょんぼりしている。


「この前教えたろ?茶葉は急須に匙3杯でいいと。」

「あ……そうでしたね……」

「まったく、何杯入れたんだ?」

「えっと、急須の半分程ですかね」

「はぁ?」


秀吉さんが呆れて言葉もないという表情で三成くんを見た。
ますますしょぼくれる三成くんが、可哀想だけど可愛くて思わず声に出して笑ってしまった。


「あははっ……本当に兄弟みたい……」


三成くんは、笑い出した私を見てポカンとしている。
秀吉さんは笑いながら言った。


「本当、手のかかる弟だ。」

「ふふ、でもかわいいんでしょ?」

「ふっ、まあな」


三成くんは訳が分からず首をかしげている。


「どういうことでしょう?」

「ん?三成くんは可愛いねって話。」

「私が可愛い?」

「ふふ」

「よく分かりません……」

「まあ、気にするな」

「うん。三成くんはそのままでいいよ」

「はい……???」



三成くんはますます(訳がわからない)という顔で私を見た。
その顔がまた可愛くて秀吉さんと2人で顔を見合わせて笑った。




/ 483ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp