第13章 〜13〜
「そうだ。まだ昨日の今日だが、お前に付けた女中とは仲良くやれてるか?」
「あ、はい。友達になったんです。」
「友達?」
「はい。せっかく歳も近いし、一緒にいるなら畏まった関係より、友達として仲良くしたいって私がお願いしたんです。お互い昔の話とかして、共通点がいくつかあって。」
「へぇ、そうか、良かったな。」
秀吉様のさんは笑いながらそう言うと私の頭を撫でた。
(この人、私の頭撫でるの好きだなぁ……なんか安心するからいいんだけど。)
「秀吉さんは……なんかお兄ちゃんって感じがします。」
「俺がか?」
「はい。なんか、面倒見のいいお兄ちゃんみたいで安心します。(お兄ちゃんが生きてたら、こんな感じだったのかな……)」
私がふと悲しくなり少しだけ俯くと、秀吉さんは優しく微笑みながら言った。
「(元に兄貴でも残してきたか…………?)なら、この時代では俺を兄貴だと思っていいぞ。」
「え?」
「俺もな、丁度お前みたいな妹が欲しかったんだ」
そういうと太陽みたいに暖かく笑って私を見た。
「……ありがとうございます……」
(この人、ほんとに優しい人だなぁ。優鞠が惚れるのわかるよ。)
「ふっ、妹は兄貴に敬語なんて使わないもんだ」
「……わかった。ありがとう」
私はそういうと嬉しくて微笑んだ。
「なんかあったらいつでも来い。」
「うん。」