【ONE PIECE】アイサレたくない恋【サッチ】
第5章 Ignorant➤Power
「おねーさんたちの護衛…位置がわかんないんだけど」
「大体担当じゃねぇ奴らが見張ってるから侵入するこたァねぇだろうし、ナースだって戦えねぇわけじゃねぇ」
「えっおねーさん戦えるの」
魅惑な微笑みで人差し指を口元に持っていく。
かっこいい!
「戦闘は参加したきゃ勝手にしろ」
「いいんだ」
「但し危ないと感じたらすぐに逃げろ。勝手に死ぬことは許さねぇ」
「りゃじゃー」
それからは使えるようになった力の話で盛り上がり、いつの間にか持っていたお酒を取り上げられ怒り、説教を右から左へと聞き流し。
上機嫌のままその日あったことを他のおねーさんに話そうとナースセンターの前まで来て、気分がどんより重くなった。
ノックしようとした手をおろした時声をかけたのはエースで、新作のデザートができたから食べに行こうと誘われ、何をしていたのか不思議そうにする彼の背中を押し食堂へ向かう。
しかし、何故か食堂の中央を例の女性たちが陣取っていて、周りの船員たちが萎縮しているではないか。
加えて大声でペラペラと前の海賊はこうだったああだった、最近の海賊は野蛮だなんだと、聞くに耐えない会話を繰り広げている。
というか、海賊船の食堂で海賊の悪口なんて、なかなかの強者である。
入り口で立ち止まっていたのだが、段々熱くなってきて、隣を見ると怒りで炎が燃えている。
「ままま待ってエース隊長!燃やしたら大変!」
「聞き捨てなるわけねぇだろうが」
「それは皆そうだって、一旦落ち着こう?」
私に思いとどませることは不可能そうなので他の隊長さんに任せようと食堂内を見回すも誰もいない。
火中の服を掴んでいるのはものすごく痛いが、はなしたら彼女たちの元へ行ってしまいそうで、後ろへ引っ張って退出することに尽力した。
火を風で消せるわけもないので甲板に向かい誰かを探していると、すぐに現れたのはマルコ隊長でほっと息を吐き手を離す。
「どうしたんだよい」
「…」
「聞き方を変える。何でなまえの手が火傷してんだよい」
バッと慌ててこちらを見るエース隊長からさりげなく後ろに隠した。