【ONE PIECE】アイサレたくない恋【サッチ】
第4章 Unknown➤Known
生き残りはいないだろうが警戒はするよう注意を受け、一人敵船を歩き回る。
今回曰く宝探しを担当しているのはエース隊長率いる二番隊らしいが、私のためにまだあまり手をつけていないらしい。
上機嫌でそれらしい部屋に入り、荷物を漁っていく。
基準がわからなかったので適当に物色していると、古そうな木箱に入った変な形の果実らしきものを見つけた。
食べ物を仕舞うにしては変わっているし、ここは見たところ倉庫である。
「エース隊長、変なの見つけたー」
「お!それ、悪魔の実じゃねぇか?」
「あくまのみ?」
「知らねぇのか?まぁいいさ、オヤジに一度見せて来い」
甲板に行くとギリギリまで船がつけられていて、木箱くらいなら持ったまま渡れそうだった。
船長室に向かう途中、船員たちに何を見つけたのか聞かれ、言われた名前を伝えると一様に驚かれる。
そんなにレアなものなのか。
「レアなんてもんじゃねぇよい。超激レアだ」
「エアエアの実みてぇだな、食うか?」
「食べていいの?」
「見つけた奴が権利を得るからね」
悪魔の実を食べると超能力を手に出来るらしい。
この船でいう、オヤジやマルコ隊長やエースの位置。
空気を操る、としか説明が書いてなかったけど、食べればわかることだし危険はなさそうなので口を開ける。
「なまえ」
「ん?」
「食べるからには残すなよ」
意味がわからず元気に返事を返しかじりついた、瞬間、叫んだ私をその場にいた全員が笑った。
「まっず!まっず!なにこれまっず!」
「ほれ全部食うんだろォ?」
「意地悪!」
「頑張れなまえ、食い終わったらうまいもん作ってやるからな」
そう励ますサッチも全力で笑っていて、腹立たしいことこの上ない。
生理的な涙をこぼしつつ、なんとか食べ終わって崩れ落ちた私を皆は褒めてくれたし、真っ先に水を持ってきてくれたエース隊長には抱き着いた。
「不味いよなぁ…俺もそうだった…」
ミルフィーユを片手に現れたサッチにも抱きつこうとして走りより床を蹴ったら、数mも浮いて、対象通り越した床に顔面から落ちそうになったのを着物の隊長さんが受け止めて、その場が静まり返る。
「…なに、今の」
「え?」