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【ONE PIECE】アイサレたくない恋【サッチ】

第4章 Unknown➤Known



食堂へ向かう途中、何度か頭を抑える仕草を見ていたら不憫でならなくなって、先にやることにした。

きっと指摘しなかったら普通な顔を装っていたんだろう。

「いい人過ぎて泣ける」

「どうしたいきなり」

「サングラスかければいいのに」

「かけたことあるぜ」

「茶色?」

「黒」

「黒かぁ…」

会話をしつつも身体は激しく動いていて、木刀が音を立ててくっついては離れて、を繰り返す。

体術が一番良かったのだが、流石に女性相手には、と渋ったので妥協点。

敵に女がいたら手加減するのかと聞けば、さり気なく避けて他の隊員にあたらせるらしい。

なんて奴だ。

「そういうお前は可愛い女の子前にしたらどうするよ」

「息の根止める」

「こっわ」

「嘘だけど手は抜かない。綺麗なおねーさん来たら悩む」

「ナースが裏切ったとしたら?」

「お前その思考回路ぶっ殺すぞ」

「こっわ!」

いつの間にやら野次馬が輪を作っていて、その中心で日常会話をしながら撃ち合う奇妙な図が出来てしまった。

話を聞きつけたらしい隊長さんたちが数人見えたけど、実際そっちに気を取られてしまうとこちらが危なくなる。

恐らくサッチは手加減してくれてるけど、五分と五分。

数分後、体力切れて木刀降ろした私によって終わったわけだが。

「いやぁサンキュな、スッキリしたわ!」

「長かったねい、それほど戦えるとは思わなかったよい」

「…変な口調の隊長さん」

「良かったなマルコ!パイナップル呼ばれなくて」

「うるせぇよい!早く風呂入ってこい」

食堂で待ち合わせをして風呂へ向かったサッチに本来ならば続きたかったのだが、思った以上に体力を消耗してたから少し休んだ方がよさそうだった。

鉛のように重い足を引きずるように甲板の端まで歩き、腰を下ろすと何故かマルコ隊長も隣に座る。

しかし一向に口を開かないので何か話した方がいいのか、疲れた頭で考えていると影ができ、上を向くと見に来ていた他の隊長さんたちが立っていた。
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