第5章 これが私の人生だから
スミレは歌い終わりリヴァイからの感想を待っていた
「…まぁなんていうか…残酷だな」
「…この歌は私からしたら報われない人間…そしてその世界を歌に込めている気がします」
「そうか…」
そう…この世界も、私達がいた世界も変わらない…報われない人間、そして世間を歌にしているかの様に感じさせるこの歌は…まさに…
「私の人生…に感じるから…」ボソッ
「なんか言ったか?」
「いえ…なにも」
リヴァイは首を少し傾げたまま そうか と言った
私にとってはその反応は好都合としか言いようがない
さっき言い放った言葉を聞かれたらたぶんしつこく聞かれるから…だから黙ってる方がいい
私はそう判断した
そしてスミレ達は訓練場へとついた
「あれ?スイバは?」
「あいつはもうとっくに訓練を始めているぞ?」
「え!?私…また遅刻ですか!?」
最悪…また遅刻だなんて…情けない…(|||´Д`)
スイバ絶対立体機動の訓練してるよね…いいなぁ…
「はぁ…」
「どうした?ため息なんぞついて」
「誰だってつきたくなるでしょ…ため息なんて」
「まぁ…そうだな」
「はぁ…リスカできるならしたいなぁ…」
「…あ?リスカ?…まさかリストカットのことか?」
はっ!しまった…心中で呟いたつもりが…
というかなんでリヴァイ兵長リスカのこと知ってるの
「え!?呟いちゃった?…というかなんでリヴァイ兵長リスカのこと知ってるんですか?」
「そりゃあ常識として頭にあるからな…」
「そうなんですか…」
リヴァイ兵長絶対ひいてるよね…てか常識としてもう知ってんの!?この世界まじ何なの?!
「というか…てめぇはリスカしてぇのか?…前に言ったことをもう忘れたのか?」
「あっ…今思い出しました」
一瞬の事だった頭上に拳が降ってきた
「ーっ!!?」
とても言葉に出来ないほどの痛みだった
「ふざけてないでさっさと訓練にいけクソガキ」
「いったぁ…目の前がチカチカするぅ…うごけそうにない…」
リヴァイは舌打ちをすると黙って手を差し伸べた
なんだかんだ言って…やっぱり優しいんだリヴァイ兵長は
私はその手をとりそっと微笑んだ