第5章 約束
「リヴァイさん…大丈夫…じゃないですよね…」
「すま…ねぇ…」
リヴァイの目には珍しく涙が溜まっていた。あとひと瞬きすると零れてしまいそうだった
「屋上…いきますか?」
「あぁ…」
いつもより震えた声…失うのが辛そうで…恐怖なのだろう…
リヴァイと夢歩は屋上へ着くなりそこで休憩する事にした
「…リヴァイさん…辛いんですよね?義理の親が亡くなってしまうのを…」
「聞いてたのか…すまない…情けないところを見しちまったな…」
「誰が…情けないと言ったんですか?そんなこと誰も言ってませんよ?」
「…だが…」
リヴァイがためらっていると夢歩はスゥーっと息を吸うと大きな声で
「何今更後ろ下がりになってるんですか!!!今まで亡くなった方々は…貴方が担当した患者さんは少なくとも感謝でいっぱいなはずです!!!ケニーさんも同じです!見ず知らずの自分に付いてきてくれてありがとうと感謝が伝えたいんじゃないんですか!?ちゃんと彼の言葉を…感謝の気持ちを最後まで聞いてあげてくださいよ!!!貴方は何も思わずその人をただ手術してきたんですか!?」
「………」
黙っているリヴァイを見ると一つだけ涙が零れた
「…すみません少し強く当たってしまいました…でも、そうゆう事を…後ろ下がりのリヴァイさんに言いたくてつい…」
「いや…まったくその通りだ…すまねぇ…てめぇのお陰で吹っ切れた、ありがとう」
「!!………はい!約束…してください!今のその気持ちを必ず忘れないと…」
「あぁ…約束だ…」
そして私たちはそれぞれの担当へ戻った
あんな後ろ下がりのリヴァイさん初めてみたなぁ…
と夢歩がそんなことを思っていると
「夢歩」
と耳元で囁かれた
「ひゃっ!!…ってミケ班長ですか…驚かさないでくださいw」
「フッ…済まないな、そのつもりは無い…リヴァイが吹っ切れた顔をしていたが…なにかあったのか?」
「いえ…私はただ後ろ下がりのリヴァイさんに強く当たってしまっただけです…なぜ吹っ切れたのかは知りませんがね…」
「ハハッそうか…」
「あんな後ろ下がりのリヴァイさんは初めて見ました…」
「アイツだって1人の人間だ…後ろ下がりになるのも普通だろぅ…ケニーさんと家族だったのは予想外だがな」
「え?ミケ班長も知らなかったんですか?」
「あぁ…」
以外だった…