第3章 青空と君
平助君が羅刹になってしまった。私を助けるために。
そんな平助君を助けたくて、平助君と一緒に居たくて、私は昼夜を問わず皆さんの仕事を手伝いをするようになった。
そんな日が続いたあるひのこと・・・
「千鶴!」
私の名前を呼ぶ声がして、振り返ると平助君が部屋の中から隠れるように私を手招きしている。
私は、周りを伺いながら平助君の部屋の中に入っていった。
「どうしたの、平助君。いつもなら、まだ寝てる時間だよね。」
「少し、話があってさ。土方さんから、お前が全然休んでいる様子がないって聞いたから。心配でさ。」
「平気、大丈夫だよ。」
私が少し微笑んで言うと、平助君は怒ったような表情になった。
不思議に思っていると、平助君は私の頬に手をやっていった。
「嘘つけ!こんなに顔色悪いだろ!」
「だ、大丈夫だよ。少し休めば元に戻るし・・・」
「ったく、心配かけさせんなよ・・・」
平助君はあきれたように言うと、さっきまで自分が寝ていた布団を指差して言った。
「ほら、ここで休んでいけよ。どうせひまだろ?」