第2章 With Ray(レイ)
「...レイ?」
「...お前のそれは、わざとなの?それともホントにわかってねーの?」
つかつかと歩み寄ったレイはアリスの両肩を掴んだ。
そして真っ直ぐにレイはアリスの瞳を見つめる。
「...俺にこういうことされても何も感じない?」
「え...え...?」
みるみるアリスの頬が赤く染まるのを見て、少し満足した意地悪そうに口角を上げてレイが笑う。
「お前ホントに鈍いのな。」
「鈍い?」
「お前を落とそうとしてんのは、ヨナだけだと思う?」
レイの真剣な瞳を窺うように、アリスはまじまじと見ると、レイは荒々しくアリスに口付けた。