第2章 With Ray(レイ)
「アイツだったら怖くない?」
「アイツ...?」
「ヨナだったら怖くない?」
ヨナの名前が出た瞬間、アリスの大きく見開かれた目が泳いで急にそわつき始める。
なんなんだよ、その反応.....。図星かよ。
それを見たレイは、猛烈な悔しさのようなものに襲われ、思わずアリスの唇を塞いだ。
「...!?」
唐突なキスに、アリスの頭はついていけず、レイにソファの上に押し倒される。
「レ、レイ...?!」
混乱するアリスがレイを見上げると、頬を赤らめて苦しそうにレイは顔を歪めていた。