第2章 With Ray(レイ）　

ぞろぞろと談話室をメンバーがあとにすると、レイは立ち上がって部屋の鍵を掛けた。


そして、ゆっくりアリスの隣に腰掛ける。


「レイ...?」
「...なんでビクッとすんの？」

アリスにレイが身体を向けて僅かに身を乗り出すと、アリスは怯えるように身体を引いた。


その様子を見たレイは、少し悲しい様な苛立った様な表情を見せる。


「ずっと黒の兵舎で暮らしてんのに、まだ慣れてねーの？」
「べ、べつにそんなんじゃ...」
「なんで目、背けんの？....俺が怖い？」


言われて、アリスが恐る恐るレイと視線を合わすと、その目は真剣で...怒っているようにも見えた。