第2章 With Ray(レイ)
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時計の針はその後も止まることなくカチカチと時を刻む。もう30分程経過しただろうか、痺れを切らしたセスが思わず愚痴る。
「もう!赤の軍は約束の時間くらい守りなさいよね!」
「俺は、アリスさんは、其方の所属だと思うのですが?」
セスの不満にエドガーが笑顔で応対すると、セスは「ああん?」というように、野郎独特の凄みをきかすがエドガーにはノーダメージだ。
「....にしても、遅すぎだろ。」
「すまない...」
腰に手を当てたフェンリルが、改めて辺りを見回し、それに何故かゼロが詫びたと思ったその時....