第4章 With Luca(ルカ)
「何か…あった?」
もっともな質問をレイがした途端、ルカはすくっとその場を立って、ドアに向かった。
「お、おやすみ、レイ、アリス。」
「お、おい…」
「あとの説明よろしく。」
戸惑うレイの顔も見ずに、ルカは早口に言うと、足早に部屋を去って、それ以上話したくないとばかりに、レイの言葉を遮ってドアを閉めた。
バタンとドアの閉まる音が響いて、残されたレイが首を傾げながらアリスの方を振り返った。
「…なんでお前まで顔真っ赤なの?」
「…!?」
レイに指摘されてアリスも初めて、頬がルカのように上気していたことに気づく。