第4章 With Luca(ルカ)
「......」
沈黙したルカの喉が、唾液を飲み込んでゴクリと鳴った。
(アリスの、身体...)
白い素肌に、薄いネグリジェが纏われただけのアリスの身体..。半開きの柔らかそうな唇....。潤んだ大きな瞳.....。それから、胸の....谷間。
(...何考えてるんだろう、俺...。....アリスの甘い香りでくらくらする......)
ぼんやりと上気した目でアリスを見たルカは、不意アリスの唇を指で優しくなぞった。
(.....、柔かい....)
まるで無意識のように動いたルカの指の感覚に、アリスが驚いて肩をピクンとさせた。
「......っごめんっっ」
アリスの呆気にとられた顔を見て、一気に冷静さが戻ったルカは、飛び跳ねるようにアリスから身を離した。
(........今俺、何をして.....?)
誘われるように体が動いてしまい、思わずアリスに触れてしまったその手を、もう片方の手で手首のところを抑える。ルカは自分で自分が制御出来なくて、心底恐ろしく感じていた。
酷く狼狽したと思ったら、自身の手を押さえたまま、赤面して硬直するルカを見て、アリスはキョトンとしたまま尋ねる。
「.....ル、ルカ?」
「......」
呼ばれてアリスの方を見れば、申し訳なさそうな顔をしていた。