第4章 With Luca(ルカ)
『まさか、アリスと相棒がこんなにいい感じになるなんてな。』
今頃になって、アリスが黒の兵舎に引き続き暮らすことがわかった時に、フェンリルが言った言葉が、ルカの頭の中を駆け巡る。
セスと共に、談話室のソファに腰を下ろしたルカは、組んだ自分の手を見つめながら思い出していた。
『いい....感じ?』
『あー、ルカはそこスルーしていいのよ?』
キョトンとして質ね返したルカに、セスが笑顔で言っていた。
(いい感じ....って.......そういうことか。)
顔を上げたルカは、少し離れたところにいるレイに視線をやった。
その隣には嬉しそうに笑う、アリスの姿がある。