第1章 With Jonah(ヨナ) Act1
薄い布で覆われたそれがぐちゃりと卑猥な音を立てたのに、ヨナは気がついただろうか?さっきからビショビショに濡れたそこは薄布一枚だけではなく、ヨナのシャツまで濡らしているかと思うと恥ずかしさで頭が変になりそうだった。
吐息は熱く、上気した頬を見る限り、ヨナも余裕というわけでもなさそうだが、変わらず手への愛撫だけに留めている。
「ヨナ....っお願い....」
皆まで言わなくても分かってよ、とアリスが涙目で訴えるが、ヨナは平静を装ってとぼけてみる。
「何...?」
「ヨナ...もうお願い....限界なの...っ」
「何が?ちゃんと言ってみなよ。」
「....っ」
意地悪をするヨナにアリスがぐっと息を呑む。
「...さっき、俺に恥かかせたことを、君はその身できちんと償いなよね。」
どうすればいいのか...。低い声でヨナにそう囁かれたアリスの身体はもう力を入れることすらままならない。こんなに甘くオネダリしてもダメなのかと、目尻に溜まった熱いものがこぼれ落ちそうになった刹那、天井とベッドがぐるりと反転した。