第2章 With Ray(レイ)
〈おまけ〉
一方、その少し前、黒の軍が豪華な食事を摂っていた頃-------
「おいヨナー。いつまで泣いてんだー。メシはちゃんと食えっつってんだろー。」
「泣いてないっ!」
鍵がかかったヨナの部屋のドアの前に立つカイルに、ヨナは鼻声で答えた。
「おめーが晩飯に全く手をつけないから、コックたちが凹んでんだろー?俺が慰めてやろーかー?」
「泣いてないって言ってるだろっ!」
怒鳴るヨナの声はやはり少し上ずっている。カイルはハァとため息を漏らした。
「そういうこと言うと思って、ランスを連れてきたんだぜー?」
「!?」
ドアの向こうですら、ヨナがビクッとしたのが、カイルはわかった。