第2章 With Ray(レイ)
アリスは先に部屋に行ったレイの後を追う。
なんか緊張してきたな...
レイの部屋のドアは閉まっていて、それにコンコンとアリスはノックを二回した。
「入れ。」
中からレイの声がして、アリスが恐る恐るドアを開けると、そこには軍服を脱いでラフな格好をしたレイが笑って立っていた。
「何、なんでお前そんなこっそり入ってきてんの?」
「お、怒るんじゃないの?」
「怒る?」
レイがキョトンとした顔をした。
「だってキング命令だって言うから、私何かやらかして叱られるのかと...」
「ああ、あれ...?」
レイはアリスの背後のドアを閉めて鍵を掛けた。レイは何か思いついたように愉しそうだ。
「ここ座れよ。これもキング命令。」
言って、レイはベッドを指差した。