第2章 With Ray(レイ)
「いいね、アリスには笑顔が似合う。」
笑い出したアリスを見て、レイが嬉しそうに言った。
「なんか、お前の笑顔が見るとホッとすんな。」
サラリと言われた一言に、アリスの頬は上気した。
「照れる顔も可愛い。」
「〜〜〜〜〜〜っ!」
いつになくベタ褒めされ、慣れないこそばゆさにアリスはまともに返事も出来なかった。
そして、アリスが何か言い返してやろうとした時、触れるだけのキスが額に降ってきた。
「....っ」
「今晩、夕食食べ終わったら、アリスは俺の部屋に来ること。」
驚く間も無く告げられて、レイは踵を返す。
「え...?」
「キング命令だから。」
それだけ言って、レイは兵舎の方に帰って行った。