第5章 親友
「桜ちゃんだっけ?良かったら私と一緒に組まない?」
「なんで私と?」と疑問に思い、そう返した。
すると森川さんは
「私、桜ちゃんと友達になりたいなって思ってたから」
と言った。
今まで1度も声をかけたこともなかったし、クラスで目立つ存在でもなかった私となぜ友達になりたいのか疑問に思ったが、とりあえず「全員がペアを組むまで授業は終わりません。」と言った先生の言葉を思い出し、早く組まなければという感情と森川さんとペアになるのが嫌という感情もなかったので、気がついた頃には、
「私でよければ」と返答していた。