第3章 貳號艇
與儀さんが案内してくれたのは、今の部屋のすぐ近くの部屋。
「こんなに広い部屋、私が使ってもいいんですか?」
「うんっ!もともと空いてた部屋だし、平門さんも好きに使っていいって。」
「ありがとうございます。」
「今日はいっぱいあって疲れたと思うから、ゆっくり休んでねっ。」
「はい、…與儀さんもゆっくり休んで下さいね。」
「…うんっ。
じゃあ、明日の朝起こしにくるからっ。
おやすみっ。」
「おやすみなさいっ。」
與儀さんは笑顔で手を振って部屋から出ていった。
「…ふぅ…。」
(いろんなことがあったな…)
用意してくれたパジャマに着替え、ベッドに横になった。
いろいろと考えないといけないことはあったんだけど、
それは今じゃなくていいやと思い布団をかぶった。
(これから、どんなことが起こるんだろうなぁ…。
楽しみだな。)
そう思いなから、まだ少し高鳴っている胸を落ち着かせて目を閉じた。