第21章 或いはスナイパー
それから程無くしてだった。
智也がヤられたとの連絡を受けて駆けつけたがもう手の施しようもない状態で、でもかろうじて残っていた意識で潤と旬の手を握りしめて…。
智也『俺たち、みちゅご(三つ子)だもんな……
全然……寂しく ……ない 二人とも………大好き………だよ』
そう言って弱々しく笑って、目を閉じたんだ。
旬『お前の仇……絶対、取ってやるからな。』
潤『智也…… 大好きだよ………』
二人とも智也の血であちこち真っ赤になりながらそこから離れる事なく涙する姿を見てただ唇を噛みしめる事しか出来なかった。
旬『智也の事……連れてきて欲しいんだ……
一部でもいいんだ……頼めるの先生しかいないんだ……』
潤『お願いします………孝太郎先生… 』
すぐに、智也の遺体は父親にひきとられて二人は葬儀にも参加する事が出来なかった。