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【おそ松さん】もう一人の俺

第2章 楽しい日々?


黒おそ「あ、待ってチョロ松!」
少し大きめの声で言うと、チョロ松は立ち止まった。
チョロ「…何で帰ってきたの、帰ってこなくて良かったのに」
チョロ松はこっちを見ずにそう言った。その言葉に俺は少しショックを受ける。俺はそこまでチョロ松を傷つけていたのか…黒おそ松はどうするつもりなんだろう?

すると黒おそ松は頭を下げた。でも手は前に出してある。手の先を見てみると…
おそ「あっ…それって…」
それは俺が汚してしまったチョロ松の本だった。しかも新品らしい。
黒おそ「本当ごめん!大事な本だったんだよな…新品だけど、どうぞ」

頭を下げたまま黒おそ松は言う。チョロ松は振り返ってその新品の本を見た。驚いているのか、目を見開いて固まっている。
チョロ「え…?その本…どこから…?」
黒おそ「まぁ詳しい事は置いといて、はいどうぞ!」
黒おそ松はチョロ松に近付くとチョロ松の手に新品の本を持たせた。
黒おそ「ちゃんと買ってるからね?万引きとかじゃないから」
チョロ「嘘、本当に…?」
目を輝かせて俺を見ている。黒おそ松はいたずらっぽい笑みを浮かべてチョロ松の頭をポンポンと撫でた。
おそ「これで許してくれません?」

チョロ「…分かったよ、許す。でも次はないからね?」
おそ「はーい」
チョロ松は口では怒りながらも、ニコニコと笑っている。こんな幸せそうな顔、久しぶりに見たなぁ。黒おそ松はチョロ松と二人で居間に入っていった。その後ろ姿を見て、黒おそ松が『長男』に見えた。

おそ「…俺は…長男…?」
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