第3章 私たちの秘密
18:00
父「お久しぶりです。
本日はお越しいただきありがとうごさいます。」
私は、父の横に立って来場の方にお辞儀をする。
「加奈子さん」
横から、話しかけてきたのは前に1度だけ
会ったことのある男性・・・
『あ・・・桐山様。お久しぶりです』
「あ、僕の名前覚えてくれてたんだ」
こういう、人と会うような予定の前の日は、
来場予定の方の名前を全て覚えるようにしている。
まあ、そのせいで夜更かししちゃって、
今日も遅刻ギリギリなんだけど・・・(笑)
『もちろんです。お元気でしたか?』
「ふふ、嬉しいね。
今は忙しそうだから、後で一緒に話さない?」
『はい。ぜひお話ししましょう』
私の仕事は、できるだけ多くの人と
知り合いになっていくこと。
いつ、その関係が役に立つかもわからない。
良い交友関係を作っていくことが
今できる私の仕事である。
18:30
まだ、始まって30分だが、結構いろんな人と話した。
「・・・加奈子さん」
おっと、まだ気を抜いちゃダメダメ・・・
『はい』
そう言って振り向くと、
そこにはこのドレスをくれた橘さんがいた。