第9章 番外編 出会い
『なあ・・・・桜井』
◆「ん~~~?」
太陽光を全身で浴びながら答える桜井。
『あのさ、お前の夢は叶ったか?』
何となく思い出したように聞いてみた。
◆「え?夢?」
桜井は、もう覚えてないみたい。
俺は覚えてるのに・・・
・・・・薄情なやつ。
まあ、そんな気はしてたけどっ!!
『何でもないよっ』
◆「もう、なによ~」
『別に~、昔のお前に聞いてみろ~』
◆「・・・その言い方ムカつく」
『ムカついてろよっ』
桜井は「何よ」と
言いながら、また空を見上げた。
◆「本当、いい天気・・・・」
『だな・・・・・』
さわさわさわ・・・・
木や葉が揺れる音が聞こえる・・・
本当、あの日にそっくりな日・・・
◆「『・・・・・・・・・・・・・・・・・・』」
◆「・・・・・・・・・・・あぁ・・・」
聞き間違いかもしれないが
桜井がそう言ったように聞こえた。
◆「・・・・・もう・・・・
本当、分かりづらくて
ナイーブな男・・・」
『・・・えっ?・・・』
◆「内緒よっ」
悪ガキみたいにニヤッと笑ってきた。
『えっ・・・?
どっち?
それ俺の質問の答え?』
◆「だから内緒って言ってんでしょ!」
桜井は、
立ち上がり走っていってしまった。
『え、ちょ!桜井ずりーぞ!』
◆「せいぜい、私で悩んどけ~!」
『待てって!!!』
晴天!快晴!
なんとまぁ、いい天気っ!
俺の夢もまだ叶っていないけど、
いつかこいつらにギャフンと言わせている!!!