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恋のはなし。

第3章 私たちの秘密





きっと、2人が知ってしまったら、
今すぐにでも今の学校をやめさせるだろう・・・





だけど・・・

そこまで分かっていても、
あの学校ではなくてはならないのだ。



大切な2人を騙してでも
やらなくてはならないことがある。




高校の3年間だけ
私の好きにさせてくれるという、母様との約束。


“その代わり、家の手伝いは積極的に行う・・・”


パーティーなどに行き始めたのも
母との約束があったから。




本当なら、2人は目の届くところで、
セキュリティ的にも安全な学校に通ってほしいだろう・・・

だけど、それを知っていても、
私はあの学校へ入学した。













絶対に後悔を残さないように・・・




















『パパ・・・いつもありがとう』



“パパ”


小さい頃は父様をそう呼んでいた。

色々考えていたら、
ありがとうと言わずにはいられなくなった。




父「え・・・いや、僕はなにも・・・へへっ
  僕が加奈子の助けになっているなら、
  僕はそれで・・・」

そう言って、父様は私の手を握って
ニッコリ笑った。




本当に可愛らしい人だと思う・・・
ありがとうと言われただけで、
こんなに喜んでくれて、私を思ってくれて。




父様のためにもやるべきことはちゃんとやる・・・











父「ズズ・・・
  じゃ、じゃあそろそろ行こうか」

鼻をすすりながらニコッとこっちを向いて言った。





『うん!』




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