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恋のはなし。

第3章 私たちの秘密





『親父なに?』


端っこに連れてかれると、
コソコソと話し始めた。




父「お前、今日はあんまり話すな。
  笑うのも禁止だ!」




『は?なんで?』




父「お前が話すとみんなデロデロになるだろ!」


デロデロって・・・(笑)


父「今日は黙って俺の隣にいろ!」

『えー、やだよー、さっき可愛い子ちゃん見つけたのに・・・』


父「ダメだ!
  今日は俺も可愛い子ちゃんと話したい!!」





『・・・・・・・・・・』




父「い、いいだろ?」




このオッサン・・・
今日俺のこと呼んだのって・・・

これのためか・・・??




『ふざけんな!』

父「え、清玲君!お願い!
  絵里ちゃんがいないの今日だけなんだよ!」



絵里ちゃんとは俺の母さん。




『バレたとき、母さんにぶん殴られるぞ?』

父「ちょ、清玲やめてよ、脅かさないでよ
  お願い!協力して!!」



このオッサンは・・・

本当にこの人が社長なのか・・・?
疑いたくもなる親父の本当の姿。












『じゃあ、少しだけな?
 姉さんたちが来る19時までってことなら・・・』



この、女の子にチヤホヤされたいという気持ちは分からなくない。

少しだけ協力して、今度なんかで借りを返してもらおう。




父「おお!!清玲!!ありがとう!!
  じゃあ、今日は俺が出来るだけ
  多くの女の子と話せるように協力してな!」


そう、俺と親父はどでかいパーティー会場の片隅で
怪しすぎる握手を交わしていた。
















「・・・こんばんは」
















協定を結び終えた、俺と親父の後ろから、
地鳴りのような声が聞こえた。











「『え・・・?』」









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