第3章 私たちの秘密
17:50
『おー、でっかい会場だな』
「はい。パーティーを主催している院長が
所有しているホテルだそうです。」
『ほえー、金持ちやんねー』
会場の中に入ると、もう結構人が集まっていた。
近くの女の子たちがこっちをチラチラ見ている。
うんうん。気分がいいね。
後で、話しかけに行こーっと。
目の合う女の子1人1人に手を振って
顔を覚えていく。
でも、まずは親父だな・・・
ん?あそこにいるバカ笑いのオッサン・・・
・・・親父だな・・・
父「ガハハ!! いや~、綺麗なお嬢さんで~!」
「あはは、結城社長に言ってもらえるなんて
娘の父親として鼻が高いですよ~あはは!」
父「もうちょっと、私も若ければ、
娘さんの婿に立候補出来たんだがな!ガハハ」
あーもー・・・
当人の娘さん?ドン引きしてんじゃん・・・
父親同士で盛り上がってどうすんだよ・・・
『早川、あの親父が喋ってる人って?』
「瀬戸様です。医療機器メーカーの代表です」
『ふーん、ありがと』
『親父!』
父「・・・ん?おお!来たか清玲!」
「おや、結城さん、息子さんですか?」
父「おお、会うのは初めてだったか?末っ子の清玲だ」
『はじめまして。結城清玲と申します。』
「おお!そう言えば、結城さん家は3人兄弟でしたな!
はじめまして、瀬戸です。」
いつも通り、挨拶を交わし、隣にいた女性に目を向けた。
「あ、あの・・・
清玲さん、初めまして・・・」
真っ赤な顔をしながら挨拶をしてきた。
うん!可愛い!初々しいね
『初めまして、清玲です。』
ニコッと笑いかけると、
はう・・・と言いながら、完全に目が変わった。
うん、良い感じ。
しかし、そんな光景を見ていた父に
急に声をかけられた。
父「おい!清玲!!こっち来い!」
『ん?』