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進撃の巨人 リヴァイ落ち予定

第5章 近づく心




「今の私には、リヴァイさんの仰る言葉の半分も理解出来てはいないでしょう。」


そっと自分の頬に添えられた手に、手を重ねる。
一瞬びくりと反応を示したが、振り払いはしない。


「多分、リヴァイさんに聞いても教えてくれません。だから、勝手に結論を出してみました。」


リヴァイは言葉を返さない。
ただじっと、アイリーンの言葉に耳を傾けている。

ドキドキしてきた。
今から何を言うつもりなのか。
本当はよく分かっていなかった。

それでも、リヴァイを元気にしたい。
苦しそうな顔を、一つでも減らしたい。

それだけがアイリーンの中で強く心を打ち、言葉を生み出した。



「私、リヴァイさんのそばにいます。」

「………!」


ふっと笑顔でリヴァイに言えば、目を見開き、驚きの表情を見せた。


「固執するとか、堪えるとか。私にはよく分かりません。でも、それがリヴァイさんの決めたことなら、それでいいとも思うんです。それが正解かなんて分かりませんが、今はそれでいいと思います。だから、私はそばにいます。これなら、固執とかではないかな、と。」


どうでしょうか。と照れながら話すアイリーンに、リヴァイの心は揺れていた。

そばにいる。
この行為は固執とは違う。アイリーンはそう言いたいのだろう。

理屈は分かるし、理解も出来る。
ただ、リヴァイは驚いていた。

自分が悩んでいた事柄を、こうもあっさりと。
しかも、心揺れる相手に言われた事に。

アイリーンは尚も話続けた。
その言葉は全て照れ隠しの付け加え。

照れた笑いを浮かべながら、必死に照れ隠しするアイリーンが、とても可愛らしくリヴァイの瞳に映った。

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