第20章 新しい関係
「時間なんて、関係ない…よ」
「ぁ…っ、ひゃ、ん」
煉の吐息が肌を滑るだけで、佐奈は震えてしまう。
それが一層、煉を煽ると知らずに、やがて夜の帳が落ちるまで…そして再び朝の光が巡り、佐奈が満たされたようにその意識を手放してしまうまで、二人の、初めての蜜夜は続いた。
これは…始まり……。
恋人達の時間は、まだ……。
「まだ、これから…だよ。佐奈……」
眠る佐奈の肌を彩る、自分が咲かせた花びらに唇を寄せて、煉は幸福そうに目を細めた。
じきに、夜が明ける。
「無理…させちゃったかな」
何度抱いても…熱を注いでも足りなくて、何度も何度も溶け合うのを、佐奈は拒まなかった。
でもやっぱり、と煉は自戒する。
自分は男だし…擬人とはいえ狼で、引き換え佐奈は女性で、人間で。
その体力差は、歴然だ。
ちゃんと加減しなければと、最初は必死に自制もした…が、最後にはどうしても歯止めが利かなかった。
それというのもきっと…いや絶対、今までの一ヶ月、色々我慢しすぎたせいだ。
「ごめん、佐奈……」
でも、拒まないでくれた。
嫌がらずにいてくれた。
恥ずかしいと身体を隠そうとしたり、感じすぎるのか、途中で何度も泣かせてしまったりもしたけれど、それは、煉的にはかえって逆効果…だったりして。
お陰で、いつまでも熱は収まらない。
実は今もまだ…だったりするけれど。
今は佐奈を、ちゃんと休ませてやらなければ……。
「それに、今日も休みだしね」
今日は日曜日。
佐奈は今日も仕事は休みだし、煉もシフトを外してもらっている。
「今日も二人で過ごせるね」
うっとりと囁いて、煉は少し眠るべく、佐奈を抱き寄せながら目を閉じた。
今日はベッドから出ないで終わっちゃうかもね、なんて、佐奈が聞いたら真っ赤になって目を剥きそうなことを考えながら。
恋人達の休日は、まだ…終わりそうにない……。
-終-