第5章 旅立ちの日
アランのお別れパーティーは盛大に行われ、アランはたくさんのプレゼントをもらい、みんな遅くまで酒場で騒いでいた。
そして、みんな酔いが回るとアランがいなくなったことに気づかずそれぞれ思い出を語り合っていた。
アランはというと、再びティキとともに身体を重ねていた。
体の中にはまだティキの欲が残っていたのかあまり濡らす必要もなくすんなりと入った。
そして朝方までお互いを確かめあった。
朝日が登ると、お互い離れ難く、いつまでも互いの唇を貪りあっていた。
そして、最後と言わんばかりに深く長くキスをすると、ティキはアランを家まで送っていった。
「アラン……俺は仕事でお前のことを見送りに行けない。でも、俺はお前が忘れさえしなければ必ず探しに行く」
「っ、ティキさん!」
アランはティキに抱きつくと涙を流した。
「私……ティキさんに会えて本当に幸せでした。必ずまた会いましょう……」
約束をするかのように軽くキスをするとティキは仕事場へと向かっていった。
アランの体にはまだティキの温もりが残っており、そっと涙を流した。
そして、思い切り頬を叩くと上を向いた。
「私は、あなたを守るために戦いに行きます。どうかご無事で……」
アランは最後にもう一度だけティキの後ろ姿を確認すると荷物をまとめに自分の部屋へと戻って行った。