第13章 管理人とゲーム
「恋~きたよ~」
ドスッ!!
足で蹴って知らせることだ。
「あ~け~て~」
ドスッ!! ドスッ!!
何度か恋の部屋に蹴りをかましていると、ドアの向こうからバタバタと足音が聞こえてきた。
「ちょっ……こはね!!!お前扉蹴ってるだろおお!!」
ドアが開かれた先には、グレーと白のボーダーのふわふわした素材のパーカーとハーフパンツの私より確実に女子力が高い部屋着を着用した恋が現れた。
そんな恋に対して私の部屋着はと言うと、安定のTシャツに下はスウェット。
なんなら今日のTシャツは高校の時の文化祭で着たクラスTシャツだ。
完全に色んな意味で敗北である。
「おっ、やっと開いた」
「おっ、じゃない!!扉を蹴るなよ扉を!!」
「お邪魔しまーす!」
「無視すんなああああ!!」
怒る恋を無視して私は部屋へ入っていく。
「とりあえず、色々買ってきたから机の上置かせてね~」
そう言って私は買ってきた袋を机の上に置く。
ふう、重かった。
あまりの重さに袋の紐が千切れるか千切れ無いかの瀬戸際だったからな…なんとか切れなくて良かったわ。