第15章 管理人のささやかな楽しみ
『こはね』
『ん?』
『おかわりちょうだい!』
『……葵さん、もしや酔ってます?』
『酔うわけないじゃん!おかわりちょーーだい!』
『いや、ただでさえスパークリングは酔いやすいし、もうこれくらいにしときなよ』
『おかわりくれないんだったらもーここで寝ちゃうもんね』
『ちょっ、葵!!』
…………
「という理由です」
「なにそれ葵さん超可愛いんですけど」
「それじゃあ恋、可愛いついでに私1人じゃこの石像ばりにこの場所を動かない葵を運べないから、手伝って」
「まじでか!!」
「もちろん新もね」
「はあ…しょーがねーなー」
そんなこんなで3人で何とか葵を部屋まで連れていったのだった。
これから葵とスパークリングワインを飲む時は1杯まで。
そう私は心に刻み込んだのでしたとさ。