第1章 いつもと変わらぬはずの日々
「それでは奥様の出迎えに玄関まで行きましょうか。」
そう言いながら、席を立つ。
もちろんグレルさんにも着いてきてもらう。
「奥様、おかえりなさいませ。グレルさん奥様の荷物を。」
「はい。」
今日は少し奥様の機嫌が悪いようにみえる。
最近はちょくちょく機嫌が悪いというか何かを恨んでるような顔をして帰ってくることがあるのだ。
「奥様、今日のお食事はいかがなさいますか?」
「普通に食べるわ。いつもの時間より少し早めに用意してちょうだい。」
「承知いたしました。」
よかった。今日は食べるみたい。
酷い時は夕食は召し上がらないので心配になる。
「早めにとなりますと、私は他の仕事があるのでグレルに用意させます。」
「わかったわ。あと、私すぐ寝ちゃうから部屋に来なくていいわ」
「了解いたしました。それでは失礼いたします。」
私は仕事があるから回れないけどグレルさんに食事の準備がさせるのは少し心配だなぁ。
あのヒョロヒョロした感じの腕でちゃんとごはん運べるかしら?
でも、ごはん位運ぶことが出来ると信じましょう。
「グレルさん少しよろしいですか?」
「はい。」
「今日の夕食を奥様の所に持って行っていただけますか?」
「え、え?私がですか?」
「そうです。私は他の仕事があるので頼みたいのですが…」
「わかりました!お任せください。」
よかった。やってくれるみたい。
それじゃあ、少しだけ説明しておかないと。
「少しだけ説明しますね。これが前菜…………」
説明を終え、その場を後にする。
さて、今日来た夜会のお誘いのお手紙のお返事を書いたり、メイド達のごはんを作らなければ。