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【黒執事】あの真っ赤な薔薇のように

第1章 いつもと変わらぬはずの日々


真っ暗な廊下をゆっくり進んでいく。
恐怖で足が浮いている感覚だがしっかり床を踏む。

いつもは華やかな廊下が何もない真っ暗な道に思えて。急いで足を進めた。
確か、明かりがついていた部屋はグレルさんの部屋だ。
早く早くついてほしい。もしかしたら後ろから奥様が来て、今度は私が私が……

このことを考えるのはやめておこう。
今の私には耐えられない。

グレルさんと何を話そうか。
なぜ部屋に来たか話そう。
奥様の話はせず「怖い夢を見た」と言おう。
そうだ、そうしたら私が怖い思いをしたって理解してもらえるし、慰めてもらえるかもしれない。

「あぁ。今日もあの赤色は綺麗だったワ。」

誰?誰?誰?
唯一灯がついている部屋。ここはグレルさんがいるはずだ。
グレルさんはこんな話し方をしない。
いや、隠してるだけなのかもしれない。

扉が少しだけあいている……
グレルさんを信用してない訳じゃない。
ちょっと確認したいだけ。
この中にいるのはグレルさんだって安心したいだけだ。

自分にそう言い聞かせて隙間から部屋の中を除いた。






私は息を飲んだ。






グレルさんの部屋に見ず知らずの赤髪の女性がいるのだ。
綺麗だった。とても綺麗だった。
奥様とは違った艶やかな紅色。
お高いルージュのような紅。

部屋の家具は普通の木材なのにそれすらも輝いて見えた。

赤、紅、朱、丹、緋。

奥様の部屋で見たアカとは大違い。
輝いている。こんなに綺麗に輝いてる赤は見たことなかった。
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