第1章 高い空
かの人に拾われて、6年目……
村塾には、私と桂君を入れて5人……ちょっぴり寂しいけれど、仕方ないことでもある。
そんな時に、お父様とお出かけすることになりました。
なんでも、近くの村の近くに鬼の子がいるとのことで、出向くことになりました。
村塾は、今日から三日間お休みです。
「さァ、礼子……行きますよ」
『……はい』
鬼の子ねェ
なーんか、嫌な予感……お父様が、念のためということで、お互いに真剣を持った。
お父様は、長刀で、私は短刀……長刀は、さすがに持てませんが、二刀流ですよ、私。
お父様に、みっちりと……それはねちっこく鍛錬させられた。
「ここですね」
『お父様……あの子』
「その様ですね」
荒れ果てた大地に長刀を抱えて座り込む銀髪の少年……
「……だれだ⁉︎」
「初めまして、隣村にある村塾の吉田 松陽です」
『娘の礼子です』
殺気は、子供が出すようなものではない……しかし、私は、大人気ない大人に育てられた為に痛くも痒くも無い。
「一緒に来ませんか?」
「……ッおれは……バケモノだッッ」
『お父様……どこにバケモノがいるのですか?』
「さて、何処でしょうね」
「ぇ……おれのこと……」
「『あなたは、バケモノじゃありませんよ』」
そして、彼は拾われた……
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