第1章 高い空
早くも、この人に拾われて5年が経つ……
しかしだが、この人は、家事などは壊滅的で、食事なんて生きるか死ぬかの状態だった。
5歳になり、出来ることが増えてきて、現在では、簡単な料理くらいはできるようになっていた。
『お父様……ごはん』
「ありがとうございますね……礼子」
まだ、寺子屋を始める前らしく、剣術道場として開いているお父様の背中を見て育ったせいか、たどたどしくも礼節だけは、覚えつつある。
「おや、今日も美味しそうですね〜」
『……』
そりゃね、あんたの爆弾的な料理に比べれば……こんなの朝飯前だよ……と言う心の中の呟きが聞こえたのか、頭をミシミシと撫でられた。
涙が滲む。
『すみませんでした』
「素直でよろしいですね」
だって、生命の危機を感じたもん!
もうやだ、この父親……
何度、家出したいと願ったことか……
「あぁ、礼子……私、来年くらいから寺子屋を始めるのでお願いしますね?」
『ぶっ』
「汚いですよ」
爆弾投下な発言には慣れたはずなのに……こればかりは
『……お父様に……がくもんできるのですか?』
「ははは……失礼な娘ですねェ」
『す、すみません』
マジで、目が怖かった……
射殺されるかと思いました……
あれ?作文⁇
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