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私ヒーローじゃないんですが【ワンパンマン】

第2章 第1話


「あ、あの……」
「ん、何?」
「これは一体なんですか? 知らない設備ばかりなのですが……」
好奇心に負けて聞いてみると彼は怪訝な顔をするが答えてくれた。「設備というか知らねーの? キッチンだよ、料理をするとこ」
「料理……ですか?」
「……まぁ、少し待ってろ」
それだけ言うと二本の棒で銀色のバケツのようなものから白くて細長い物体を取り出し底が深い皿にどんどん入れていく。私はその光景に首をかしげるしかなかった。最後に黒っぽい液体とバケツのようなものからすくった液体を入れて私に手渡してきた。
「そっちに持ってってくれ」
言われるがままに先ほど寝ていたところに戻ると彼が机の上に私と同じ皿とバケツのようなものから取り出していたものより短い棒を4本を置く。
「んじゃ食うぞ」
「あ、はい」
「「いただきます」」
しかしいかんせんどうやって食べるのかわからない。目の前の彼は器用に二本の棒で食べているようなので、見よう見まねでやっているが一向に白い物体を掴むことができないでいた。
「もしかして箸使ったことねぇのか? ちょっと待ってろ」
食べれずにいる私にフォークを差し出してきた。確かにこれなら私も食べれそうだ。
「ありがとうございます」
お礼を言いフォークを受け取り、さっそく白い物体を食べる。
「……っ! お、美味しい……!」
今まで食べたことのない美味しさに目が熱くなってきた。私はただ夢中で白い物体を口に運ぶ。
「え、何お前、泣いてんの?」
「……すっごく美味しいです、この白い物体」
「うどんな。あとそんなにがっつくと喉詰まらせんぞ」
これうどんって言うのか……と頭の片隅に記憶しながらうどんを食べ終わる。あまりの美味しさに私は汁も飲み干してしまう。
「ごちそうさまです」
「おう、いい食べっぷりだったな」
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