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私ヒーローじゃないんですが【ワンパンマン】

第3章 第2話


巨人は兄さんを見ると悲しみの表情から怒りの表情へ変わっていく。
「誰だか知らんがお前のせいで兄さんが死んだ! 許せん!」
兄さんを掴んで地面に叩きつける巨人。
(いやいや、死んだのはお前のせいだろ)
しかし怒りが収まらない巨人は兄さんを踏み潰し連続パンチをくらわす。砂埃が収まって見えたのは巨大な穴だった。
「……虚しい」
ぽつりと巨人が呟く。何が虚しいか知らんけど、兄さんを倒したつもりなのだろう。
「だよな」
兄さんの声が聞こえたと思ったら巨人の頭辺りまで飛んできて巨人を殴り返す。巨人の首はボキッと骨が折れた音と同時におかしな方向へと曲がっていく。
「圧倒的な力ってのはつまらないものだ」
そのまま倒れていく巨人。だがここで重大なことに気づく。
「「あ」」
私たちが気づいた時にはB市は巨人の下に潰されていた。とりあえず兄さんのとこに降り立って駆け寄る。
「シオンいたのか」
「うん、私のステルススキル上がったなーって思ってた」
「……やっちまったな」
「……仕方ないよ、それよりお腹空いた」
「そうだよな。よし、別のスーパー行くか」
開き直った兄さんはさっきのスーパーと反対に歩き出す。
「え、さっきのスーパーでそのまま持ってけばいいじゃん」
「それだと泥棒になんだろ。ほら早く行くぞ」
「もう、いっつも置いてかないでよー!」
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