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【ONE PIECE】 海の娘 ウミノコ

第4章  家族





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「やはり、そうか・・・
悪いが抱き締めたい、抱き締めさせてくれ」

『「「!!」」』

そう言ってシャンクスは、私に両手を広げてみせた。
その表情は、とても穏やかだ。

「てめぇ!ふざけんな赤髪ッッ!!」
「に指一本触れてみなァ、無事に帰れねぇよ」

殺気立つ兄様達に構わず私は、1歩1歩シャンクスに近付いた。
何故かはわからない。
だけど、この人は・・・

「大丈夫だ、何もしねぇ。
ただ、この手に抱き締めたいだけだ」

ゆっくりその手に私は伸ばした。
手と手が触れ合った瞬間・・

『ーーっっーーーぁ”あーーー』

膨大な情景が流れ込んだ。
止まる事の無い、シャンクスの記憶。

「「「!?」」」

な、何これ・・

『ーーー麦わら、帽子ーーーーこの人はーー
ーーつっ、うっーーみぃーー男のーーーーぁっ』

頭が割れる。

流れ込むのは、情景だけで言葉は聞こえない。

海賊船
海軍
オレンジ帽子の男
麦わら帽子を渡した男の子
悪魔の実
白ひげ
ティーチ
ミホーク
仲間達
髪の長い女の人
処刑台
赤鼻
海賊旗

巻き戻しする様に流れ込む映像。

「どうしたよい!!?
赤髪ッッ!テメェ、何をしたッッ!!」

「何もしてねぇ!急に倒れたんだよっ!」

私を抱き留めたシャンクスから奪うようにマルコが抱き直す。
焦っている2人がわかる、けどコレを止める方法がわからない。

「オヤジッッッ!!
大変だァ!エースのビブルカードがッ!」

「次から次に・・・
エースがどうした・・・」

「燃えてるんだ!ヤバいよ、エースがァ!!」

その人の命を表す、ビブルカード。
それに異変があったとすれば・・・

流れ込む情景の渦の中で、父様の表情が読めた。

『ーーっぅ、それ!貸してッ!!早く!!』

一か八かだった。
この原因がシャンクスに触れた事で起こっているのならば、ビブルカードに触れれば何か起こるかもしれない。
そんな、一か八かの賭け。

父様にそんな表情をして欲しくない。
そんな気持ちが働いた。







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