第4章 家族
『きゃーーーーぁぁぁ!!』
奪う様に触れた途端流れ込む、持ち主の命の記憶。
耐えれる自信はなかった。
海軍将校
闇
チィーチ
麦わら帽子の男
雪山
マルコ
サッチ
まだまだ続くと思われる情報の渦に私は何とか口を開く。
『ーーっぁ、オレンジ帽子の男、海軍の軍艦にーーー捕まった』
それが精一杯だった。
まだ続く渦に私はもう、無理。
『ーーっっーーま、ーーマルコぉーー
ーー助けーてーーーマル、コーーーあっ!』
震えながら手を伸ばす。
「ここにいる!
俺はここにいるよい!大丈夫だ!」
『ーーっぅーそば、いてーー』
握り締められた手の感触に私はプツリと闇に落ちた。