第9章 ロザリオの祈り(ゾロ+α)
「おれの手の中に唾液を出せ。それを使えば滑りが良くなるからな」
「なんでそんなことをしなきゃ・・・!」
「じゃあ、直接舐めてくれんのか?」
ゾロの手に唾液を出すか、さもなければ咥えろと言いたいのか?
ここに連れてくる時の強引な二択といい、要求が突飛すぎてついていけない。
「お前がグズグズしていたせいですっかり萎えちまったんだ。これじゃうまく滑らねェから、さっさと出せ」
「わ、私のせい? だったらやめればいいじゃない」
「やめねェよ」
ゾロは口元に添えていた手でクレイオの頬をペチンと叩いた。
その顔はどこか嬉しそうで。
「せっかくお前がいるんだ。無駄にはしたくねェからな」
「・・・・・・・・・・・・」
その笑顔は・・・反則だ。
野獣のような顔をしていたと思ったら、子どものように無邪気な笑顔を見せるなんて。
「・・・じゃあ、唾液だけなら・・・」
「直接舐めても良かったんだぞ」
「・・・寝言は寝てから言って」
唾液だってゾロ自身のものを使えばいいじゃないか。
そんな考えもよぎったが、それが言えなかったのはゾロが意外なほど嬉しそうだったからだ。
少しだけ身体を起こし、口内にある程度の唾液を溜めてからゾロの手の中に吐き出す。
あまり量は出せなかったが、萎えかけた陰茎を濡らすには十分だろう。
「・・・ふ・・・」
クレイオの唾液で十分滑りが良くなったのか、ほんの少し扱いただけでゾロ自身が形を大きく変える。
「おい、今日もおれに抱かれる気はねェのか?」
「ない」
「チッ」
いつまでも意地張ってるなよ、とゾロは舌打ちすると、クレイオの洋服のボタンを外し始めた。
「ちょっと、何をするの?!」
「少し肌を見せてもらうだけだ。触らねェし、ヤらねェから安心しろ」
「・・・・・・・・・」
ここまで直球だと拒否する気も失せてしまう。
胸だけならば、という条件を出すと、ゾロはそれでいいとまた笑顔を見せた。