第3章 ある娼婦と海賊のはなし ~サンジ編~
サンジの男根は相変わらず勃起したまま。
あえてそこには触れず、先端に強く息を吹きかけてやると背中を仰け反らせた。
「やべェ・・・!」
「サンジってけっこう敏感なのね・・・それとも、病気のせいかしら?」
楽しいけれど、ここまで。
男が“本当にしたいこと”を理解するのも娼婦の仕事だ。
「サンジ・・・」
赤い顔をしているサンジの耳元を舐めながら囁く。
「私はさっき、初めて娼婦の仕事をまっとうすることができなかった」
客をイカせることができず、フェラチオすらも拒否してしまった。
結果、強姦されそうになった。
「貴方のことを考えると、娼婦でいられなくなったの」
そして、今もそう。
もう娼婦としての自分は保てそうにない。
早く一人の女として、この身体を捧げたい。
「お願い、どんな風でもいいから私を抱いて。もう我慢できない」
するとサンジは両腕をを伸ばし、クレイオを抱きしめた。
その腕には先ほどのようなぎこちなさはない。
「おれもそうだ・・・今朝、クレイオちゃんのことが頭から離れなくて、仲間にクソマズイ飯を作っちまった」
“同じだね”と二人して笑い合う。
「ここからはおれに任せて欲しい。なるべく痛くねェようにするから」
「私のことなら気にしないで・・・その代わり、一つだけして」
「なんだい?」
「何があっても・・・たとえば、私が悲鳴を上げても、出血しても、絶対にやめないで」
生きて再び会えるとも分からない貴方に、こうして抱いてもらえるのはこれが最初で最後だと思うから。
つまらない女への気遣いなどでやめて欲しくはない。
「・・・ああ、分かった」
サンジは頷くと、ようやくその手でクレイオの秘部に触れた。