第2章 桜の出会い*
いつもと変わらない朝。ロードワークを終え、シャワーを浴びる。これは私の習慣。ひとつ変わる事があるとしたら今日は入学式だ。
真新しい制服に袖を通して
鏡とにらめっこ中
この制服はなんだか好きになれない。
「あ”ーーーやっぱだめだ!」
着たばかりのシャッツを脱ぎ捨て
ブルーのYシャッツに着替え、黒のネクタイを締め直し、白のカーディガンを羽織る。
よし!これでOK。
「桜〜遅刻するわよ!」
「はーい!やばっ!本気で遅刻する」
「ちょっと!なぁに?その格好は?」
「いいのいいの気にしない〜」
「ねえ!待ちなさい桜!」
「遅刻しちゃうからもう行くね!行ってきますー!」
朝からお母さんの小言を聞いた後
朝ご飯を食べてない事に少しの後悔を残し玄関を出た。
雲ひとつない青空
昨日天気予報では雨なはずだったけど
まぁ良いか…
私の気持ちとは裏腹に真っ青な青空が広がっていた。
眩しいな…
「桜ーーおはよー!」
「まりなおはよう!」
今日からまたまりなと一緒に学校に通う
小学校からずっと一緒でたった一人の私の親友。