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die Phasen des Mondes【ディアラヴァ】

第7章 episode.7


おそらく、ユイさんの態度は自然的なもので、自分の中にとどめていた方が賢明だと判断したのでしょう。


と、なると気になるのはその記憶に関してですが…。


人間にはあまりにショッキングな事や受け入れ難い事があると忘却すると言う自己防衛本能があると言いますが…。
この場合は、何者かが意図的に行った可能性もあるでしょう。


「その記憶のもやは、誰かに意図的になされたものですか?」


「………。
わかりません…」


彼女が何かを隠して逆巻家に潜入したのではないと言う事は明らかなようですが…。
やはり何らかの事情を抱えていそうです。


そろそろ時間切れとなりそうですね。


何も得るものが何もなかった訳ではない。
しかし、今後も注視していなければならないようですね。


彼女を抱え、ベッドへ移動させる。
ふと、晒された首筋。


…もう少し質問してみますか。


「ヴァンパイアに対してどう思っていますか?」


「ちからでは、かてないからこわい…。
あ…でも…きばをみるのはすきです」


はっ?


我々の牙を見るのが好きとは…。
恐怖の対象ではないのか。
呑気な事を言う人だ。
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