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die Phasen des Mondes【ディアラヴァ】

第7章 episode.7


このまま探っていても、どれだけ時間がかかるかわからない。


その間に節操のない兄弟たちのせいで父上の思う壺になるのは御免です。
早急に調べる必要がありますね。


姉である彼女なら、何か知っている可能性もある。
手段を選んでいる暇は無いようだ。


彼女が家に来てから、掃除に洗濯としてくれるようになり、薬の研究に割ける時間が増えた。
それに関しては感謝すべきなのでしょうね。
まぁ、下僕としての働きは悪くないでしょう。


ーコンコン。
呼んでおいた彼女が来ました。
何も疑う事もせず、のこのこと男の部屋へ来るとは…。


彼女を待たせ、お茶を淹れる。
ここへ、作っておいた薬を混入させる。
味や香りに変化はないので気づく事は無い筈。


そこへ彼女の楽しげな声が耳に入る。
私のコレクションを見ているのですね。


「どれも綺麗にお手入れされていて、すごく大事にされてるのが分かるので、それも価値のうちって事なんでしょうね」


そう言って私に向けられた笑顔から目が離せなくなった。
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