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die Phasen des Mondes【ディアラヴァ】

第5章 episode.5


ふと、意識が浮上する感覚…。


暗闇から一気に感覚が戻ってくる。


あれ…。
私なにしてたんだっけ?


目を開けると見慣れないベッド。
ここは、どこだっけ?


ぼんやりと起き上がろうとする。


「目が覚めましたか?」


「!レイジさん…」


そうだ、レイジさんに呼ばれて部屋に来て話をしていたんだ。


って事は、ここはレイジさんのベッド?


意識がはっきりしてくるにつれ、置かれている状況に顔が熱くなってくる。


「すみません、私どうして眠ってしまってたのか…」


「ふふっ。何を慌てているんです?
薬ですよ。
私が、貴女の紅茶に催眠効果のある薬を入れました」


「えっ?!
催眠…って…?」


言っている意味がよくわからなくて、まだ思考回路の麻痺した頭をフル回転させる。


「色々とお聞きしたい事がありましたので…。
でもまぁ、それについて貴女に話すつもりはありません」


「そんな…!
どう言う事なんですか?」


問いかけても、不愉快そうに目をしかめられただけだった。


「…今後、貴女方がここへ来た理由に関して気付いた事があれば、私に報告していただけますか?」


混乱する頭にふりかかる言葉は冷たく突き離された感じがした。
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