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die Phasen des Mondes【ディアラヴァ】

第4章 episode.4


「アヤトに言いたいことがあった事を思い出しました。
…虫酸が走ります…。
君の事は、今度たっぷりとお仕置きしてあげます。ふふっ」


そう言い残して、再びアヤトくんを追いかけて行った。


「…はぁ〜」


深い安堵の溜息が出る。
良かった。
カナトくんはいつ怒り出すかわからないから、気をつけないといけないな。


ふたりとも行ってくれて良かった…。


肩の力が抜ける。
あの部屋に落ちていたのはテディの洋服だったのか。
それぞれ人に干渉されたくない所はあるものだよね。


洗濯の続きをしようと、パッと振り返ると目の前が真っ暗になった。


「っ!」


何かにぶつかった感触があって、おそるおそる目線を上に上げる。


「レイジさん!」


いつもより近い距離のレイジさんに驚いて後ずさってしまう。


「ご、ごめんなさい。
大丈夫でしたか?」


動揺する私とは対照的に、冷ややかな目線のまま眼鏡を直している。


「はぁ…。
不注意もほどほどにして頂きたいですね」


確かに、ほっとしたところだったから気が抜けていた。


「はい…すみません」


なんだか恥ずかしくなってうつむいてしまう。
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