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die Phasen des Mondes【ディアラヴァ】

第4章 episode.4


「やっぱり嘘ついたんでしょう?!
本当は僕の大切なものを取り上げたんだ!!
君が今手に持ってるものを僕に返せ!!」


「えぇっ?!」


振り上げられた手に叩かれる?と目を閉じたら、洗濯の準備で手に持っていたものを奪い取られた。


「間違いない…。
こいつが隠してたんだよ、テディ?」


「あ、あの…?」


「これはテディの洋服だ!
二度と勝手に触るな!!」


テディはいつもカナトくんと一緒にいるから、きっと一番大事にしてるんだよね。


気に障る事をしたのなら悪かったと素直に謝ろうとした。


「ごめ…」
「…ククッ」


「何がおかしい…アヤト!」


「くまさんの服がそんなに大事なのかよ。
ヒステリーの考える事は全っ然わかんねぇな」


「僕やテディを馬鹿にするな!!」


カナトくんが今度はアヤトくんに詰め寄る。


「…っ!何だよ。チッ。
面倒くせぇ事になりそうだ。
逃げるに限るぜ!」


アヤトくんはそう呟いてから立ち去ろうとする。
今ここに、この状態のカナトくんと二人になるのは私も怖い…。


「待て、アヤト!
この前も確かアヤトは…!!」


「チッ!何だよ、ついてくんじゃねぇー!」


………。
………。


あれ、良かった、行ってくれた。


そう安心したら、一瞬でカナトくんが戻ってくる。
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