die Phasen des Mondes【ディアラヴァ】
第4章 episode.4
みんなが帰宅してきて、洗えるものを集めてから洗濯しようと準備していた。
でもなかなか洗濯させてくれないんだな…。
アヤトくんには、洗濯なんか俺たちには必要ない!
とか言われるし。
でも、レイジさんはクリーニングとかしてたみたいだし、みんなには少しでも快適に過ごして貰うため、これからも洗濯はしよう。
ネットに入れるものを確認してる時だった。
「お、何やってんだよ」
「アヤトくん」
声を掛けられて振り返るとアヤトくんが居た。
「さっき洗濯物集めたから、今から洗濯するの」
「なんだよ。
俺たちには必要ねぇって言ったじゃねーか。
さてはまたレイジの言いなりになってるな?」
「もう、違うってば。
洗ったら気持ちいいものでしょ?
アヤトくん、そのネクタイも洗おうか?」
「チッ。いいって。
…それよりさ」
首にかかってるネクタイを指さしていると、こちらに近づいてくる。
「今、喉渇いてんだ。また吸わせろよ」
「えっ…?」
伸びてくる腕にとっさに距離を取る。
「逃げんなって。
誰に吸われたとしても、俺様が一番多く吸ってやるから安心しろよ」
「そんなの安心出来る訳ないよ…!」